飛行機の運航に影響を与える冬の天気

運航知識

これまで四季ごとの天気の特徴、また飛行機の運航にどのような影響を与えるのかをご紹介してきました。

>> 飛行機の運航に影響を与える春の天気

>> 飛行機の運航に影響を与える夏の天気

>> 飛行機の運航に影響を与える秋の天気

最後にご紹介するのが、冬の天気が飛行機の運航に与える影響についてです。

冬の天気の特徴


過ごしやすい秋の季節が終えると、外に出るのが億劫な冬の季節がやってきます。

ハシ
ハシ

できるだけ布団やこたつに入っていたいですよね(笑)


この冬の寒さをもたらしているのが「シベリア高気圧」です。


その名の通り、シベリアの大地でつくられる高気圧です。


シベリアの内陸地方は日射量の少なさと放射冷却により地表が冷え込みます。

地表が冷え込むことでシベリア高気圧がつくられます。


夏の「太平洋高気圧」は温かい海でつくられた高気圧のため、温かく湿潤であるという特徴があります。


対して、シベリア高気圧は冷たいシベリアの大地でつくられるため、寒冷・乾燥という特徴があります。


そのため、冬は寒く乾燥した季節になるのです。


冬の飛行機の運航に一番影響を与えるのは、なんといってもです。


日本海側でよく雪が降るのは、先ほどご紹介したシベリア高気圧が大きく関係しています。


シベリア高気圧から冷たく・乾燥した風が日本列島に吹き出します。


この風は日本海で大量の水蒸気を吸収します。

それにより、日本海上空にすじ状の雲が発生します。


このすじ状の雲が日本列島の山脈にぶつかることで、日本海側に雪を降らせます。

ハシ
ハシ

ここからは、雪が飛行機の運航にどのような影響を与えるかをご紹介します


雪が飛行機の運航に与える影響は二つに分けることができます。

  • 機体に付着する氷雪
  • 滑走路や誘導路に積もる雪


まず機体に付着する雪の影響ですが、飛行機は翼の前方からくる風を受けることで、上向きの力である「揚力」を生み出して飛んでいます。


飛行機の翼に雪や氷が付着してしまうと、うまく揚力を生み出すことができなくなります。

ハシ
ハシ

なので、出発前に機体に積もった雪を除去する必要があるんです


飛行機の離陸に関してはこちらの記事をご覧ください。

>> 速度に種類がある?飛行機の離陸について



機体に積もった氷雪を除去することを「デアイシング」するといいます。


しかし、飛行機の出発前にデアイシングしたとしても、雪が降り続いている状況だと離陸するまでにまた機体に雪が積もってしまいますよね。


それを防ぐために、雪が断続的に降り続いているときは、デアイシングの後に氷雪が積もらないよう機体にコーティングをします。


氷雪が付着しないようにする作業することを「アンチアイシング」するといいます。

ハシ
ハシ

特殊な薬剤を機体に散布することで、機体に雪が積もらないようにしているんです



次に、滑走路や誘導路に積もった雪が与える影響についてご紹介します。


滑走路に大量の雪が積もった状態で離陸・着陸することはできません。

もちろん雪が積もっているということはそれだけ滑りやすくなっているため、ブレーキの性能も落ちてしまいます。

ハシ
ハシ

車の運転で雪道を走るときと同じですよね


また、離陸や着陸の際に雪を巻き上げることで、その雪自体が抵抗となってしまうため、さらに飛行機の性能が落ちてしまいます。


そのため、離陸するには積雪○○mm以下であること、着陸するには積雪○○以下であること、といったようにある一定の制限をクリアしないと離着陸できないようになっています。


もちろんブレーキ性能が落ちるということは、それだけ正確な着陸が求められるため、雪が降っているときは風の制限値も厳しくなっています。

>> 飛行機が着陸後に減速するための装置

まとめ

この時期は、特に北日本で雪による飛行機の大幅な遅れ・欠航がよく発生しています。

スキーや観光で北日本に旅行する方もいらっしゃると思いますが、天気予報や各航空会社の運航状況は必ず確認しておいてくださいね!