強風が飛行機や空港ハンドリングに与える影響

運航知識

どーもハシです!

パイロットがディスパッチャーとブリーフィングする際、まず確認するのが目的地と到着地の天気の情報です。

なかでも、風の強さや風向は飛行機の運航に大きな影響を与えるので、しっかりと確認します。

本日は強風が飛行機や空港ハンドリングに与える影響についてご紹介します。

飛行機と風の関係

なぜ、パイロットとディスパッチャーが風の強さと風向を確認するかというと、飛行機は基本向かい風で離着陸するからです。

ハシ
ハシ

50m走を想像してみてください



向かい風のほうがタイムが遅くなりますよね。

それは風が抵抗になって、進みにくくなるからです。


逆に、追い風で走ったときは風に身体が押されて、どんどんと前に進んでいくと思います。


飛行機は当たり前ですが、滑走路に着陸します。

着陸して滑走路内で止まる必要があり、もし滑走路内で止まり切れなかったら事故になってしまいます。

ハシ
ハシ

もう、お分かりですね!



飛行機が向かい風で離着陸するのは、向かい風で離着陸するほうが滑走する距離が短くなるからです。


追い風でも離着陸することはできますが、滑走する距離が長くなってしまいます。

そのため、追い風で離着陸する際には風の制限値が定められています。


飛行機の離着陸に関してはこちらの記事をご覧ください。

>> 速度に種類がある?飛行機の離陸について

>> 飛行機が着陸後に減速するための装置

強風時の飛行機への影響


・着陸態勢が維持できない

飛行機は着陸する際に着陸態勢を取ります。

ただ、強風が吹いている際は風にあおられるため、着陸態勢が安定しません。

安定しないときには、パイロットは着陸をやり直すためにゴーアラウンドします。

ハシ
ハシ

台風が近づいてきているときに多いですね



また、山の近くにある空港は山岳波の影響で着陸態勢が維持できないことがあります。


山岳波とは、強風が山を越える時に風下側で発生する気流の波のことです。

この気流の波に飛行機が当たることで、大きく揺れてしまい着陸態勢を維持できないことがあります。



・追い風・横風の制限値を超えてしまう

先ほども紹介しましたが、飛行機は基本向かい風で離着陸をします。


ただ、雷雲の位置や空港の施設要件等で追い風で離着陸をすることもありますが、その際には制限値が決められています。

その制限値を超えた強風が吹いている際は離着陸することができません。


横風も同じく制限値が決められています。

特に、雨で滑走路の表面が湿っている場合は滑走路が滑りやすくなっているため、晴れている日よりも横風の制限値が厳しくなります。


映画「ハッピーフライト」で横風の制限値についてのシーンが描かれていますが、かなり忠実に再現されてますよ!

>> 飛行機・空港に関するドラマと映画をご紹介【おすすめの作品です】

ハシ
ハシ

「ここまで再現するんだ」と驚きました(笑)

空港ハンドリングへの影響


風の強さは各航空会社のオペレーション担当者が常にチェックをしています。


特に、強風はグランドハンドリングの作業に影響を与えます。


グランドハンドリングスタッフは荷物を搭載するコンテナを運んだり、コンテナを飛行機に搭載するために高いところで作業したりします。

強風が吹くとコンテナが吹き飛ばされたり、高所から落ちてしまったりする可能性が高くなりとても危険です。

>> グランドハンドリングの大変さをご紹介


そのため、各航空会社のオペレーション担当者が風の情報を逐一チェックし、無線で伝えることで注意を促しています。



また、台風が上陸して強風が吹くと、駐機している飛行機が動いてしまうことがあります。

駐機している飛行機が動いて空港施設にぶつかってしまうとオペレーションに大きな影響を与えます。

ハシ
ハシ

夜に停めた飛行機が、翌日に出勤して強風で動いていたら大変ですよね。


そうならないように強風が吹く予報の日は、夜のうちにあらかじめ燃料を重りとして搭載しておくこともあるんですよ!

まとめ

強風が飛行機や空港ハンドリングに与える影響についてご紹介しました。

ハシ
ハシ

強風の日に飛行機に乗ると揺れて不安になりますよね


ただ、過去の記事でも何度も言っていますが、飛行機の運航は安全が最優先です。

もし、強風で到着できなくて出発地に引き返すことになっても、それは安全を考えて決断されたことだというのをわかっていただけると嬉しいです。