【パイロットが必ず見る】空港ピンポイントの天気予報

運航知識

どーもハシです!

パイロットやディスパッチャー、管制官など飛行機の運航に関わる仕事をしている人にとって、天候の情報はとても重要です。

パイロットやディスパッチャーは出発前のブリーフィングでは入念に天候を確認します。

ただパイロットやディスパッチャー、管制官はテレビの天気予報を見て確認しているのではありません。

本日は飛行機の運航に関わる人たちが必ずチェックする空港の天候情報についてご紹介します。

METAR(定時飛行場実況気象)

テレビの天気予報では「本日の東京の天気は晴れ、最高気温は20度で降水確率は10%です。」というように東京全体の天気予報を伝えています。


ただ、東京の中でも一部は雨が降っている場合もあり、特定地点の天候情報はテレビの予報からではわからないですよね。


パイロットやディスパッチャー、管制官などの飛行機の運航に関わる仕事をしている人は空港ピンポイントの天候情報が知りたいんです!


そういった人たちのために、一時間ごと(30分ごとの空港もあります)に測定した空港周辺の天候情報が提供されています。


その空港周辺の天候情報をMETAR(定時飛行場実況気象)といいます。

ハシ
ハシ

このMETARを見て、パイロットやディスパッチャー、管制官などは空港の現在の天候情報を確認しているんです


METARは

・RJTT 300730Z 18015KT 9999 FEW030 21/13 Q1016 RMK

こんな感じで通報されます。

ハシ
ハシ

これだけ見ても全くわからないですよね(笑)


ただ、飛行機の運航に関わる仕事をしている人はこれを解読することができます。 

1つ1つ説明していきますね。



・RJTT

RJTTは空港を表しています。

RJTTとは羽田空港のことです。

>> 航空業界の専門用語


この過去記事でご紹介しましたが、グランドスタッフは空港を3つのアルファベットで表した3レターコードを業務で使用します。


対して、パイロットやディスパッチャー、管制官などの運航に関わる仕事では空港を4つのアルファベットで表した4レターコードを業務で使用しています。

RJTT→羽田空港  RJAA→成田空港
RJOO→伊丹空港  RJBB→関西空港
RJFF→福岡空港  ROAH→那覇空港

このように各空港に4レターが設定されています。

ハシ
ハシ

運航に関わる仕事をする人はまずこの4レターコードを覚えます



・300730z

この数字はMETARが通報された日付と時間を表しています。

前の二つの数字、30は日付を表しており30日ということです。


残りの0730zは時間を表しています。
07が【時】・30が【分】を表します。


METARは日本だけでなく世界の航空会社で使われるため、時間はUTC(協定世界時)で表記されます。

日本時刻に直すには+9時間する必要があるので、

0730z→(07+09)30z→16時30分となります。



・18015KT

この数字は風向と風速を表しています。

前の3つの数字が風向を、あとの2つの数字が風速を表しています。


風向は北から0°で表されるため、東は90°、南は180°、西は270°、北は360°となります。

なので、今回の180は真南からの風が吹いているという意味です。


後ろの15KTは15ノットの風が吹いているという意味になります。

>> 強風が飛行機や空港ハンドリングに与える影響



・9999

この数字は視程を表しています。

単位はメートルです。

9999は羽田空港の視程が10km以上あり、天気は良好であることを表しています。



・FEW030

これは空港上空の雲の状態を表しています。

FEWは雲の量を表しており、全天空に対する雲の割合が1/8~2/8という意味です。


FEWのほかに

  • SCT(scattered):雲量3/8~4/8
  • BKN(broken):雲量5/8~7/8
  • OVC(overcast):雲量8/8

があります。


数字は雲の高さを表しており、030は3000FTということです。

つまり、FEW030は「3000FTに空の1/8~2/8を覆う雲がある」ということを表しています。



・21/13

この数字は気温と露点温度を表しています。

前の2つが気温、後の2つが露点温度です。

気温が21℃、露点温度が13℃という意味になります。



・Q1016

これは気圧を表しています。

1016hPa(ヘクトパスカル)という意味になります。



・RMK

RMKの後には、この他に運航に影響を与える情報が通報されます。

雷雲の位置や霧の塊の位置などが通報されます。

>> 遅れや欠航の可能性!?雷が飛行機や空港ハンドリングに与える影響

つまり先ほどの文は

・RJTT 300730Z 18015KT 9999 FEW030 21/13 Q1016 RMK

・羽田空港、30日16:30の天候情報、風は180°方向から15ノット、視程は10km以上、3000FTにFEWの雲、気温21℃露点温度13℃、気圧1016hPa

という意味になります。

TAF(運航用飛行場予報)

現在の天候情報がMETARに対し、TAFは空港の気象予報です。

つまり、今後の空港の天候がどうなっていくのか、風向や風速がどのように変化するのかなどの予報を表したものがTAFになります。

TAF RJTT 300505Z 3006/3112 19016KT 9999 FEW030

読み方はMETARと同じです。

間にある3006/3112は有効期間です。

内容は

30日の14:05に発表されたTAF、30日15時から31日21時までの予報、風は190°方向から16ノット、視程10km以上、3000FTにFEWの雲

です。


このTAFを見ることで、31日は南風が強いが、雲も少なく良い天候であることがわかります。

TAFは一日に4回発表されます。

SPECI(特別飛行場実況気象)

SPECIは気象状態に変化があった際に出される情報です。

先ほど紹介したMETARは基本一時間ごとに更新されます。


ただ、14:00のMETARで晴れの情報が出ていても、14:10に突然雷雨になることもありますよね。

そのような場合に15:00の更新を待っていたら、パイロットに正確な情報を伝えることができません。


なので、SPECIを出して正確な空港の実況情報を伝えているんです。

まとめ

いかがでしたか?

読み方が複雑ですらすら読めるようになるまで時間がかかります。

ただ、読めるようになると、テレビの天気予報を見なくても自分で天気を調べることができます。

ハシ
ハシ

自分が飛行機に乗る日にMETAR・TAFで天気を調べるのもおもしろいですよ!